韓国裁判所「慰安婦=現代版奴隷制」…日本の資産差し押さえ時は波紋大きく

By | January 10, 2021


ソウル中央地裁が8日に、旧日本軍慰安婦被害者が日本政府を相手取り起こした損害賠償請求訴訟で「日本政府は原告に各1億ウォンを支払え」と判決した。日本政府の賠償責任を認めた初めての判決だ。

主権と普遍的人権が衝突した今回の訴訟で裁判所は人権の手を上げた。最大の争点である「主権免除」を排除したのだ。主権免除は簡単に言えばどの国も他の国の法廷に立たないという国際法原則だ。韓国の裁判所が日本政府を相手に裁けるかの問題で、一種の「訴訟の敷居」に当たる判断だった。

これと関連して裁判所は8日、「慰安婦問題は日本帝国による反人道的犯罪行為で、国際強行規範に違反したもの。例外的に日本政府に主権免除を適用することはできない」と判断した。

1審の判断を要約するとこうだ。▽慰安婦問題は「条約法に関するウィーン条約(1969年)上の強行規範に該当し、▽これにより主権免除の立場に手を上げた国際司法裁判所(ICJ)の2012年「イタリア対ドイツ」の判例を適用できず、▽1965年の韓日請求権協定と2015年の韓日慰安婦合意でも原告の被害が救済されなかったため請求権も生きている。

だが日本政府は依然としてこの主権免除の原則を挙げ今回の判決を認定できないとし反発している。裁判権そのものを認められないため控訴もしないという立場だ。韓国国内の専門家らの助言を総合しながら国際法的な観点から今回の判決の意味と残った問題を調べた。

(1)強行規範とは=1審裁判所は「主権免除理論は主権国家を尊重するためのものであり、国際強行規範を違反して他国の個人に大きな損害を負わせた国が賠償・補償を回避できるようにするためのものではない」とした。

裁判所が根拠にした強行規範は絶対規範ともいい、ウィーン条約第53条に規定されている。構文上「国際共同社会が受け入れ認める」最上位の規範で、「逸脱が許されない規範」だ。普通は奴隷制度や人種差別、拷問禁止など国際慣習法でも認めることはできない行為を指すという。1審裁判所も奴隷制を強行規範の例示として挙げたが、「慰安婦=現代版奴隷制」という認識で見れば強行規範を破った日本に対する裁判も可能という判断だ。

普遍的人権とは強行規範が主権免除という国際慣習法の上位にあるという点を明確にしたのだ。ただ強行規範にどのような行為が入るのかに関する明確な国際合意はないということから今後攻防が発生する余地もある。ウィーン条約導入当時、英国やフランスなど強大国が該当規定に反対して細部条項を作れなかったという。さらに裁判で扱うのは1940年代の日本政府の行為のため、60年代後半に作られたウィーン条約を遡及して適用できるかの問題も残っている。

(2)過去の判例では主権免除認定=ICJと欧州人権裁判所などは類似の事例で主権免除側の手を上げた。イタリアの裁判所がナチスの強制労働被害者がドイツ政府を相手取り起こした損害賠償訴訟に勝訴の判決を出したことと関連し、ICJは2012年、「ドイツの主権免除権限が認められる」という趣旨で判示した。家の中(本案判断)を見る前に敷居(訴訟要件)を越えられなかったという趣旨だった。日本政府はこの判例を根拠として「韓国が国際法を違反している」と主張している。

(3)国際刑事裁判所(ICC)、性奴隷を反人道犯罪と規定=ところが国際法の最近のトレンドは「国が容易に個人の請求権を消滅させることはできない」という側に流れている。特に人権問題でそうだ。国同士で「一括妥結協定」(lump sum agreement)方式で問題を解決すれば政府の議論に加われなかった個々人の権利が黙殺されるという指摘に従ってだ。

性暴行・性奴隷を戦争犯罪で処罰できる規定もできた。「ICCのローマ規定」(1998年導入)により昨年初めてコンゴ民主共和国の元反軍指導者が児童兵士性的奴隷事件で有罪判決を受けた。ただこの場合は国ではなく個人に該当する判例だった。

(4)日本政府の資産差し押さえ「第2ラウンド」残る=1審裁判所の判断は結局被害者の実質的な権利救済に傍点を合わせたとみられる。ただ強制徴用事件のように資産差し押さえ段階に入れば、今度は日本政府の資産がターゲットになるという点で波紋が大きいとみられる。

一方、裁判所は日本政府の責任を認める根拠として「国際犯罪の細部規定と関連した国連の国際法委員会条約草案」(2001年)も挙げた。裁判所は国に対する責任も問うことができるという趣旨で引用したが、草案には「利用可能なすべての国内救済が完了していないとすれば責任追及をできない」(第44条)という規定もある。韓国政府が慰安婦被害者に対する救済努力を最大限にしたかをめぐって議論が提起される素地もあるというのが専門家らの見解だ。



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