韓国与党議員「政府、福島汚染水放出と日本水産物輸入は別という立場確固」(2)

By | May 25, 2023


--IAEAの検証は信頼できるのか。

「米国、カナダ、オーストラリアなど先進国と中国、ベトナムなどが参加した11カ国がIAEAレベルの検証をしている。韓国も含まれていて試料分析をした。福島汚染水の危険物質は大きく2種類だが、一つは重金属だ。これは沈むため、装置でろ過される。ところがトリチウムはろ過されず、最大限に薄めてから放出する。これは日本だけでなく世界の原発が同じようにしている。ただ、日本のように危険度がさらに高い場合は2、3回さらにろ過する。そのような処理の結果をIAEAが測定して安全かどうかを判定する予定であり、我々も見守らなければいけない。IAEAがこうした手続きを踏んで判断を出せば、韓国も受け入れるべきというのが与党の立場だ。半面、民主党はIAEAが福島汚染処理水放出許容結論を出しても、我々は受け入れてはいけないという立場だ。『IAEAは親日性向が強く、日本の寄与金を多く受ける機構』であるため信頼できないという。民主党の主張のように韓国がIAEAの結論を受け入れない場合、放出イシューは日本との争いではなく世界との争いになるだろう。さらにIAEA検証国11カ国には中国も含まれていて、IAEAが結論を出せば中国も受け入れる公算が大きい。その場合、韓国が友軍をどれほど確保できるだろうか。IAEAと争う国は現在、北朝鮮しかないため、大韓民国も北朝鮮と近い国と見なされるおそれがある」

--IAEAが放出を許容すれば、日本水産物の輸入をめぐる議論があるはずだが。

 

「日本水産物の輸入再開は反対だ。福島で今後放出する水は問題ないという結論が出ても、2011年の福島原発崩壊当時に放出された水は危険数値が高かった。日本の海産物はその影響を受けてきたし、重金属が濃縮されて積もった。福島放出水が問題ないからといって、そこに生息する水産物も問題がないといえば、それは飛躍になる。政府も水産物と放出問題は別という立場が確固としている。私が心配する分野は別にある」

--それが何か。

「IAEAが放出許容の結論を出せば『福島汚染水が韓国近海にも入ってくる』という話が広まり、野党が反政府扇動をするのではないかという点だ。そのようにすれば魚の消費が減り、店の客も減り、水産業と飲食業が大きな打撃を受ける。釜山(プサン)では1カ月前、刺し身店の代表らが集結して『フェイクニュースを広めるな』という集会を開いた」

--民主党は韓国政府の福島視察団を『サクラ』だと非難している。

「民主党は国益には関心がなく、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の外交を無条件にけなそうとする。実際のサクラは先月、日程調整もなく訪日した民主党代表団だ。実質的にしたことはなく、写真だけを撮って帰ってきた。日本人に韓国が非理性的な集団と認識させる事件だった」

--尹錫悦大統領が広島での韓国人原爆犠牲者参拝、韓日米協力体制の回復などで注目された。尹大統領の外交をどう見ているのか。

「尹大統領の外交安保目標が確実になったようだ。前政権で韓国の外交安保目標は北核対応にとどまったが、今はそれは当然であり、グローバル中枢国家として地位を強化する目標が追加されたとみる。正しい方向だ。いま大韓民国の国力は世界8強に入る。与えられた秩序に適応するのではなく、秩序を築いていく国家になることができる。尹大統領がそのような国を我々の外交安保の核心目標に設定し、うまく前進していると思う」



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