「エンジンブレーキがうざい」!? なぜそう思われる?
クルマの運転で活用する人も多い「エンジンブレーキ」は、ブレーキペダルを踏まず、ギアを低い段に落とすことで高まったエンジンの回転抵抗を利用して減速させるものです。
しかし、なかにはエンジンブレーキで減速することを「うざい」と思う人がいるとSNSを中心に話題となっています。
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「ブゥン」と減速「エンブレ」がウザがられる…?
クルマを減速・停止させる時、通常はブレーキペダルを踏んで操作する「フットブレーキ」が一般的です。
ブレーキペダルを踏むと、その力はブレーキフルード(ブレーキオイル)というオイルで満たされたマスターシリンダーへと伝わり、オイルがシリンダーで圧縮されることで高い圧力を伴い、ペダルを踏んだ力が倍増された状態となります。
その後、高圧のオイルが各車輪のブレーキ配管を通り、車輪とともに回転しているブレーキディスク/ドラムをブレーキパット/シューが押さえつけて摩擦を発生。
これにより、動いているクルマのエネルギーが熱エネルギーへと変わりクルマが減速・停止するのです。
一方で、エンジンブレーキはブレーキペダルを踏まず、トランスミッションを低いギアに落とすことで減速します。
これは、エンジン回転を下げようとする抵抗を利用しているためで、普段の運転でもアクセルペダルを離すとエンジンブレーキが働き、徐々に減速します。
さらに強いエンジンブレーキを使う際は、MT車では1・2段低いギアにシフトダウンし、例えば「5速」で走行中であれば「4速」や「3速」などに落とします。自分でギアを選択するMT車では、エンジンブレーキをよく使うユーザーが多いと言われています。
AT車では「D」ポジションから「2」「L」「S」などのポジションに落としたり、「O/Dボタン」を押すなどの操作によって低速のギアへと切り替わるため、エンジン回転数が上昇し、強いエンジンブレーキが発生します。
しかし、このエンジンブレーキについてSNSでは「エンジンブレーキをうざいと思う人がいる」という意見があったようで、多くのユーザーが話題にしています。
なぜ「うざい」と思われてしまうかの理由として、「ブレーキランプ」が点灯しないことが挙げられます。
減速や停止を赤いランプで後続車に知らせるブレーキランプはほとんどの場合、ブレーキペダルにスイッチが装着されているため、ブレーキ操作とともにスイッチがオンになり点灯します。
一方、エンジンブレーキはブレーキペダルを踏まないためにブレーキランプが光らず、後続車にとっては合図なしで減速し、急に車間が近づくために「うざい」と思う人がいるようなのです。