バフムートの戦闘が「安定化」とウクライナ軍総司令官

By | March 25, 2023


バフムートの戦闘が「安定化」とウクライナ軍総司令官

ザルジニー総司令官は、ウクライナ軍の「多大な努力」がロシアを押さえつけていると述べた。総司令官はフェイスブックで、ウクライナの戦線は「バフムート方面で最も厳しくなっているが(中略)防衛部隊の多大な努力によって状況を安定化させている」と説明した。

この投稿は、英軍制服組トップのトニー・ラダキン国防参謀総長との会談の後に行われた。バフムートに関するウクライナ高官の見解として、最新のものとなる。

ウクライナ陸軍の部隊司令官オレクサンドル・シルスキー氏も23日、ロシア軍はバフムート近郊で「疲れ切っている」との見方を示した。

また、ロシアは「人員や装備の損失にもかかわらず、何としてもバフムートを奪取しようと望みを捨てていないものの(中略)著しく戦力を失っている」と指摘した。

その上で、ウクライナによる昨年の反撃成功例を挙げ、「キーウ近郊やハルキウ、バラクリヤ、クピアンスクでそうしたように、我々は間もなくこの機会を活用する」と述べた。

西側諸国は今月初め、ロシア軍は昨夏以降、バフムートでの戦闘で2万~3万の死傷者を出していると報告していた。

このところ大きな戦果が上げられずにいるロシア軍は、バフムートでの勝利を熱望している。

しかし軍事アナリストらは、同市の戦略的価値は低く、その重要性は象徴的なものになっていると話す。

■バフムートでロシア失速か

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領も、22日にバフムート近郊の戦線を視察。昨年12月以来の訪問だった。

ウクライナ大統領府が公表した映像では、ゼレンスキー大統領が古い倉庫の中で兵士にメダルを授与し、彼らを「英雄」と呼ぶ姿が映されていた。

イギリス国防省はこの日、ウクライナがバフムート西方で展開する反撃は、同市への主要供給ルートにかかる圧力を緩和する可能性が高いと分析。それに対して、ロシア軍はバフムート攻撃でこれまで維持していた「限定的な勢い」を失いつつあるかもしれないとの見方を示した。

一方で英国防省は、「ウクライナの防衛は北と南からの包囲の危険にさらされている」と指摘した。

23日には米戦争研究所が、ウクライナは今なお、ロシアの雇い兵組織「ワグネル・グループ」に対して劣勢だと分析。その上で、ウクライナ軍は「雇い兵を疲弊させ続けることで将来的な不特定の攻撃作戦を追求できるようになる」とした。

バフムートでは、ロシア側の戦力はワグネルが中心になっている。創設者のエフゲニー・プリゴジン氏は、同市攻略で評価を上げることを目指しているとされる。

侵攻前のバフムートには約7万人が住んでいたが、現在残るのは数千人。

バフムートを制圧すれば、ロシアはドネツク州全体の支配という目標に、やや近づくことになる。同州は、ロシアが昨年9月に併合したウクライナ東部と南部の4州の1つ。ロシアは併合に先立ち、住民投票を実施したが、多くの国がこれを見せかけだと非難した。

(英語記事 Battle for Bakhmut stabilising – Ukraine commander)

(c) BBC News



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