滋賀の不動産業者、大倉産業が破産

By | January 31, 2023


2000年7月3日に破産宣告を受けていた

 当社は、1959年(昭和34年)7月創業、64年(昭和39年)12月に法人改組した宅地開発業者。県内トップクラスの宅地開発業者として、大津市内を中心に宅地開発を手がけるほか、建築工事、マンション賃貸なども行い、1992年10月期には年売上高約119億3800万円を計上していた。

 しかし、積極的な不動産取得資金を金融機関や旧住専の住総をはじめとしたノンバンクから調達したことで、借り入れ負担が大幅に膨らみ収益を圧迫していた。また、バブル崩壊による不動産不況から地価の下落が続き業績が低迷。96年10月期の年売上高は約70億4500万円にまで落ち込んでいたうえ、金融債務の返済が一部延滞していた。このため、97年5月に建設部門を関係会社へ譲渡するなど事業の再構築を図っていたが、事業の停滞から資金調達余力に乏しく、同年10月には決済難となるなど信用不安が高まっていた。97年10月期の年売上高は約10億9100万円にまでダウン。98年4月には元代表が死去し事実上休業状態となったうえ、債権者から大津地裁へ破産を申し立てられ、2000年7月3日に同地裁より破産宣告を受けた。
 
 その後も事業を再開することはなかったが、未処理となっていた不動産の存在が判明。同不動産について清算人が選任され、不動産の売却が行われたが、依然として大幅な債務超過であったため、2023年1月18日に同地裁より2度目の破産手続き開始決定を受けた。
 
 負債は金融債務を中心に債権者約4名に対し約59億円。



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