
ワールドカップのトロフィー(提供:ゲッティイメージズ)
11月20日(現地時間)に中東カタールで開幕したサッカーワールドカップ(W杯)。29日(同)からグループステージ最終戦が始まり、決勝トーナメント進出をかけた争いが大詰めを迎えている。前回ロシア大会の優勝国フランスが2連勝で最終戦を前に突破を決めるなど、開幕前の予想通りに勝ち進む国がある一方で、日本を含め最終戦まで突破国が決まらない混戦のグループもある。米ニールセン傘下のグレースノートのデータを使い、最終戦前の予想結果をまとめた。
【結果を見る】グレースノートが新たに発表したW杯結果予想の詳細(全4枚)
優勝国は「ブラジル」のまま、決勝ではフランスと対戦?
まずは優勝国。前回調査で、優勝国予想1位は「ブラジル」だったが、今回も変化なし。優勝確率が23%から26%に微増した。優勝国予想で「スペイン」と並び2位タイだった「アルゼンチン」は、同9%から12%となり、単独2位となった。優勝国予想の2位以下は「フランス」「スペイン」「ポルトガル」(いずれも9%)、「オランダ」(7%)、「イングランド」(5%)、「クロアチア」(4%)という結果だった。
一方、トーナメント表を用いた結果予想では大きな変化がみられた。前回調査で決勝はブラジルとアルゼンチンの南米対決で、59%の確率でブラジルが勝利すると予想していた。だが今回は、ブラジルの対戦国がフランスに変わった。決勝ではブラジルが67%の確率で勝利すると予想している。
両国が決勝で対戦するのは、1998年のフランス大会以来。当時は名選手ジヌディーヌ・ジダン氏の2ゴールなどで、開催国フランスが3-0で勝利し、W杯初優勝を飾った。
アルゼンチンとブラジルの南米対決は準決勝で実現し、58%の確率でブラジル勝利になるという。日本が所属するグループEからはスペインとコスタリカが突破すると予想した他、当初、日本がベスト16での対戦が有力視されたベルギーは敗退という予想になっている。
コスタリカに敗戦の日本 突破確率75%→31%に
W杯は出場32カ国を各グループ4チームに分け、総当たりで対戦。成績上位2位までの計16カ国が決勝トーナメントに進出するという方式を採用している。
グループステージ最終戦前のベスト16進出予想は、突破確定のフランス、ブラジル、ポルトガルに加え、イングランド(突破確率99%)、オランダ(同97%)、スペイン(同95%)、モロッコ(同89%)、アルゼンチン、エクアドル(ともに同78%)、ポーランド(同77%)、クロアチア(同72%)、スイス(同64%)、イラン(同58%)、オーストラリア(同48%)、ウルグアイ(同47%)、デンマーク(同45%)とする結果を示した。
前回調査で突破確率75%とされていた日本は、コスタリカに敗れたことで31%に下落。同様に、初戦で優勝候補アルゼンチンに歴史的勝利を挙げるも、次戦でポーランドに敗れたサウジアラビアも同72%から同33%になった。ともに、決勝トーナメント進出16カ国予想の圏外になっている。
初戦で日本に敗北したドイツは、強豪スペインと引き分け、最終戦に突破の可能性を残したことで、確率が22%から33%に変化している。
グループステージ最終戦は、11月29日から12月2日(ともに現地時間)まで行われ、各グループが同時刻にキックオフする。突破を決めた16カ国が12月3日以降のラウンドに進む。
データ分析を手掛ける同社は、100万回に及ぶシミュレーションを基に予想結果を算出しているが、今後も結果次第で変化が生じる可能性がある。予想は同社のW杯特設サイトで公開している。
ITmedia ビジネスオンライン