プーチン大統領の深まる孤立、前回W杯開催国ロシアの惨状 スポーツ界では追放状態 盟友とされるベラルーシの大統領からも軍事作戦の終結を訴え

By | November 29, 2022


ロシアのプーチン大統領

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旧ソ連6カ国で構成するロシア主導の集団安全保障条約機構(CSTO)の会合がアルメニアの首都エレバンで23日に開かれた。プーチン氏は「大祖国戦争(=第二次世界大戦時の対ドイツ戦)に勝利したという、私たち共通の歴史を記憶するために努める」と加盟国の団結を強調、軍事技術協力推進を表明した。

これに対し、プーチン氏の盟友とされるベラルーシのルカシェンコ大統領や、カザフスタンのトカエフ大統領が、軍事作戦の終結や停戦交渉再開を訴えた。アゼルバイジャンとの紛争を抱えるアルメニアのパシニャン首相は「CSTOはアゼルの侵略を防げなかった」と不満を表明。同紛争に関する共同宣言への署名を拒否した。

CSTOはロシアのほか、ベラルーシ、アルメニア、カザフスタン、キルギス、タジキスタンで構成されるが、「5カ国はプーチン氏が最後まで味方と考えていた国々だ」と筑波大の中村逸郎教授は指摘、「離反」は危機の兆候とみる。

「ロシアには旧ソ連諸国から移住した出稼ぎ労働者も多い。ウクライナ侵攻にも投入されているが、一部では『自分たちの戦争ではない』と大義を感じていないとされる。母国の反発をきっかけにロシア内部で諸民族が暴れ出す問題性をはらんでいる」

ベラルーシ国営ベルタ通信は26日、同国のマケイ外相が急死したと報じた。死因は心臓発作としている。

プーチン氏は20カ国・地域(G20)首脳会議の参加もかなわず、欧州連合(EU)欧州議会は23日、ロシアを「テロ支援国家」とする決議案を賛成多数で採択した。

スポーツ界でもロシアはウクライナ侵攻後、W杯欧州予選から追放され、各国協会は対戦拒否を表明した。プーチン氏は柔道家としても知られ、スポーツは外交のアピール材料だっただけに皮肉な結果となった。

中村氏は「ロシアは、ITや宇宙分野など新たな基幹産業育成にも失敗し、国威発揚や外交ツールがスポーツぐらいだといえる。ロシアでもサッカーは人気で、前回のW杯開催国だっただけに、今回の挫折感は相当なものだろう。経済的不満に加え、スポーツでも排除される現状をみて、さらに『反プーチン感情』は高まるのではないか」と語った。



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