紫禁城前の「無料ワクチンバス」…米国に接種率でおされている中国が総力戦

By | April 16, 2021


15日午前、北京紫禁城の近くの東華門前の臨時接種所に「ワクチンを接種すれば飲料水と紫禁城公園入場券を進呈」と書かれた案内板が置いてある。シン・キョンジン記者
15日午前、北京紫禁城の近くの東華門前の臨時接種所に「ワクチンを接種すれば飲料水と紫禁城公園入場券を進呈」と書かれた案内板が置いてある。シン・キョンジン記者

「故宮(紫禁城)東門接種所。無料ワクチン接種。飲料水・公園入場券進呈」

15日午前、中国北京の紫禁城東華門前に用意された「移動式新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ワクチン接種所」案内板に書かれている文面だ。案内員はメッセンジャーアプリの「微信」で申し込めばすぐにバスに入って接種できるとして接種を促している。ワクチンバスの周囲には「待機観察区」と「異常反応処置区」が設置され、観光客とみられる複数の接種者が待機中だった。

現場でワクチンを接種した人は21日後、居住地近隣の接種所で2回目の接種も受けることができる。バスには1200余回分のワクチンが配置されているが、摂氏2~8度で保管すれば問題ないと話した。

「本ビルの従業員はすでに接種済みです」

北京金融街のショッピングセンター入口には緑色「接種認証」ステッカーが貼られている。スターバックス店舗の入口にも「コロナワクチンを接種して『免疫万里の長城』を一緒に築こう」と接種を奨励するステッカーが目についた。この「緑色認証」ステッカーは北京西城区防疫指導チームが勤務者の8割以上がワクチンの接種を終えた時に発行している。逆に8割に達しない場合、黄色と赤色標識を発行する。

中国がワクチン接種率を高めるために総力戦に出た。細部の基層組織まで総動員している。北京の保険会社に通うファンさん(35)は二日連続で「あなたと家族の健康のために近くの接種センターを訪れてワクチンを接種してください」という内容のメッセージを受け取った。会社でも4月末までにワクチンの接種を受けない場合、事務室に出勤できないという「警告」を受けた。ファンさんは「風邪っぽいため接種を先延ばしにしているが、ずっと先延ばしにするのは難しい雰囲気」と話した。外信記者など外国人も例外でない。15日、北京朝陽公園に設置されたワクチン接種所では外信記者とその家族を対象に2回目のシノファームワクチンの接種が行われた。1回目の接種は先月23日、同じ場所で行われた。接種同意書と問診票さえ作成すれば接種が可能だ。中国外交部は27カ国71社の報道機関150人余りが1回目の接種を受けたと明らかにした。韓国報道機関4~5社の特派員も接種に参加した。

官営メディアも接種を督励するのに熱心だ。中国中央テレビ放送メインニュース番組の李梓萌アンカー(44)は先月30日、同放送局のSNS映像に出演して「みんなで一緒にワクチンを打ちましょう。一緒に苗苗苗苗苗(ミャオミャオミャオミャオミャオ)~」(「苗」は中国語でワクチンを意味する「疫苗」の一文字)といういわゆる「ワクチンソング」を歌いながら「全国民の免疫に力を添えてほしい」と訴えた。このワクチンソング映像は700万再生回数を記録している。

だが焦る当局とは違い、一般市民はまだ慎重な反応だ。北京市民の王さんは「シノバックは低い効能ではあるものの公開したが、シノファームはそれさえない」とし「ワクチンの選択権さえなく、接種がためらわれる」と話した。

このため一部地方では当局が事実上強制接種に出て論議が起きている。11日、国家衛生健康委員会の米鋒報道官は「最近一部の地方で単純化、さらには『画一化』接種が報告された」とし「強制接種は断固として正す」と明らかにした。

中国が本格的に接種率の引き上げに乗り出したのは先月22日からだ。孫春蘭副首相がこの日招集された全国新型コロナワクチン接種工作テレビ会議で「ワクチン接種を迅速に推進し、接種率を高めてコロナ感染へのリスクを効果的に下げよ」と指示してだ。その後、委員会は毎日記者会見を行って接種者数を公開した。

これに対して現地では米国ジョー・バイデン政府の接種速度戦に影響を受けたのではないかという解釈も出ている。その前までは中国のワクチン接種ペースは相対的にそれほど速くなかった。感染者と死亡者が次々と報告されている米国に比べて防疫状況が安定的だったためだ。昨年5月23日、世界新型コロナ感染者数字が500万人を超えた後は、中央テレビのメインニュース『新聞聯播』は米国の感染者と死亡者の数字を毎日「競馬式」に中継した。相対的に「安全」な中国を自国民にアピールしようとしたのだ。

だが、本格的なワクチン接種局面に入って雰囲気が変化している。接種率を急速に高めていきつつある米国と違い、「ワクチン不信」など障害物にワクチン接種が遅々として進まない当局も焦りをにじませるようになった。米国のワクチン接種者は14日基準で約1億9400万人だ。人口がはるかに多い中国は13日を基準として米国より少ない1億7560万人がワクチンを接種した。これについて、1950年代大躍進運動当時に掲げられた「15年以内に英国に追いつき、20年以内に米国に追いつこう」というスローガンが「紫禁城入場券ワクチン」で復活している。



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